September 29, 2011
[メイシーズ] RFIDの全店舗展開を開始
デパートメントストアのメイシーズが全店舗規模でRFIDを導入するプランを明らかにしました。
RFIDが付けられる商品は定番アイテムで全体のおよそ30%、メイシーズとブルーミングデールの二つを合わせて850店舗で、来年の第3四半期までに稼働させるそうです。
このRFID、先鞭をつけたのはウォルマートでしたが、全店舗ベースでの展開はメイシーズが最初の企業となるわけです。
結局商品特性がカギなんでしょうね。
食品や雑貨のように低単価で低荒利だと単品ベースでRFIDのコストを吸収しづらいのですが、ファッション商品はコストを吸収できるというわけです。
メイシーズに商品を提供している定番メーカーは他の小売企業にも商品を販売しているでしょうから、これが軌道に乗ると他への波及がしやすくなりますね。
それとフィッティングルームでの商品の動きを正確に追えたりすると、何か新しことができそうな気がします。
結果が楽しみですね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:33 PM |
June 1, 2011
グーグルウォレットがアメリカの決済システムを変えるか?
グーグルが非接触型の決済システムを開発することを発表しました。NFC(近距離無線通信技術)を搭載したスマートフォンを利用、シティバンクと提携し同社のマスターカードが導入している読み取り機のペイパスに対応する。
パイロットテストに参加するのはメイシーズ、アメリカンイーグル・アウトフィッターズ、ウォルグリーン、外食のサブウェイなどで、今夏にも実験が始まるそうです。
日本のお財布ケータイみたいなものですが、なにが違うのかというと、スマートフォンによる決済システムであることとと、通信キャリアでも金融機関でもないグーグルというシステム開発企業が中心となって開発が進んでいることでしょう。
すでに最初から各小売企業のFSP(またはロイヤルティマーケティング)を取り込むことや、グーグルオファー(グーグル版のグルーポン)などと統合することを明言しており、お財布ケータイとはちょっと違ったアプローチを取っています。
アメリカでは非接触型の決済システムがまったく普及していないのですが、グーグルによる今回のが取り組みがはじめの一歩になるのかもしれません。
細かいことはメルマガに書こうと思っています。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:23 PM |
April 28, 2011
ソニーの個人データ流出量はTJマックス超え
ソニーのプレステ用のネットワークシステムにハッカーが侵入した事件で流出した個人情報は7,700万人分だそうですね。
2007年にTJマックスのデータが流出した時は4,560万件で、これが過去最大の流出量と言われていましたから、ソニーは記録を塗り替えたことになります。
今月初頭にはこういうニュースもありました。
電子メール情報の漏洩
以前から同じ事を書いてますが、こういうニュースを聞くと思い出すのが決済システムの生体認証です。
クローガー、ジューエルオスコー、グリーンヒルズといった企業が実験を始めたときに、普及したとしても絶対に使わないぞと心に決めたものです。私企業に生体データを提供するなんてリスクを考えたらありえないだろうと思ったからです。
しかしこうやってどんどん流出されると、保守しているセキュリティ企業の信頼ってガラガラと崩壊していきますね。データは流出するものということを前提にしなければならないわけで、消費者としては何かと便利だけど一方でやっかいな時代だなと言わざるを得ません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:34 PM |
April 27, 2011
[ストップ&ショップ] 商品スキャンと清算用のiPhoneアプリを開発
店頭でお客がスキャナーを借りて、購入する商品のバーコードをお客自身がスキャンし、レジでスキャナーを手渡すと清算ができて、レジで一つ一つスキャンしなくても済む(つまり時間を短縮できる)というサービスをストップ&ショップはもともと提供しています。
写真用のような貸し出しステーションが入り口にあるのですが、これを借り出すにはFSPに登録してなければなりません。
このスキャナーの代わりにiPhoneを使うことのできるアプリを同社が投入したというのが今日のネタです。
カメラ機能で商品をスキャンすると金額が積算されて、買い物を終えるとデータがレジに伝送されて支払いを済ますことができるというアプリです。データの送受信のスピードアップのために無線LANを店内に用意するそう。
アプリはこのシステムを管理しているModivMediaという会社が開発したようです。
ストップ&ショップはたぶんアメリカではホールフーズと並んで唯一、電子棚札を採用している企業で、こういう最先端のテクノロジー系のプログラムが好きな企業です。
さてではこのアプリを使うかというと・・・個人的には面倒かなという気がしますね。アプリを立ち上げ、カメラを起動し、という時間がちょっと不便かなと。
そうするならば、スキャナー借りてしまったほうが早いですよね。
ただ、なるほどこういう方向性もあるのだなという気づきのようなものを与えてくれる事例じゃないかなと思うわけです。
携帯端末とリテールがこれからどう絡み合っていくのか、そんなテーマの一つの良い参考例だと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:40 PM |
April 4, 2011
電子メール情報の漏洩
昨晩、ベストバイからメールが届きました。
「On March 31, we were informed by Epsilon, a company we use to send emails to our customers, that files containing the email addresses of some Best Buy customers were accessed without authorization. 」
3/31に、メールの管理をまかせているEpsilonという会社のデータがハックされ、メールアドレスが漏洩した。ついては今後怪しいメールには注意して欲しい。こちらからメールでクレジットカードナンバーなど重要な情報を聞くようなことはない。
という内容です。
これと同じ内容のメールが、ベッド・バス・ビヨンド、ヒルトン、ディズニーからも届き、おや?と思っていたら、今日のニュースによるとクローガーとウォルグリーンも被害にあったそう。
つまり同じベンダーを皆使っているというわけなんですね。サービス業界に強いデータ管理会社ということなのでしょうか。
けっこうみんな同じ会社を使っているのだなということを発見しました。
多くの大手企業が使っているベンダーということはよほどしっかりした企業なのだろうと思うのですが、それでもハックされてしまうんですよね。
こういう事例がある限り、指紋認証なんてありえないと思ってしまうわけです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:50 PM |
February 11, 2011
[L.L.Bean] インストアTVにRFIDをからめて実験中
L.L.Beanが店舗でおもしろい実験をしているそうです。
陳列している靴30足にRFIDをつけ、お客が商品を動かすと、そばのTVにその商品の情報が流れるというシステム。またお客が商品をどれだけ手に取っていたかなども記録し、分析できる。
バーコードの代替としての単品RFIDはまだまだ時間がかかりそうですが、こういうアイディアならば価値が出てきそうですよね。
それと、陳列商品を販促するという目的においてはほぼ効果がないということが分かってきたインストアTV(またはデジタルサイネージ)も、このようにRFIDを付けた単品と連動させてコンテンツをフレキシブルに変化させると、効果が出てくるように思います。
まあ、カテゴリーや商品特性にもよりますけどね。
コモディティでは、やっぱり効果は薄そうに感じます。ニーズ系よりもウォンツ系の商品群の方がマッチするでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:32 PM |
January 19, 2011
[スターバックス] 非接触型の決済システムを全店舗に導入
スターバックスが一部の店のみで実験していた非接触型の決済システムを全店舗に導入することを発表しました。
仕組みは日本のようなRFIDを利用したものではありません。
スタバが発行しているプリペイドカードがまず必要でして、加えてスマートフォンのアプリをダウンロード、プリペイドカードとアプリを同期させ、このアプリを起動すると出てくる三次元バーコードをスキャナーで読み込むことで支払いが完了するという仕組みです。
プリペイドカードはオンラインで管理可能、もちろん店頭で入金することができるのですが、ネットでクレジットカードを登録すると一定金額以下になると自動で入金できる仕組みもあります。
決済システムについて深く知っているわけではないのですが、RFID使用と比較すると、スマートフォン自体にRFIDを組み込む必要がないという点でこの決済システムの方が楽なのかもしれませんね。
アメリカは非接触型の決済システム導入で非常に遅れていて、ガラパゴス化していると思ってます。日本やヨーロッパにかなりの差をつけられてしまっている。
私の知っている限り非接触型はこのスタバのシステムが唯一で、他にはどこにもないと思います。
もちろん電子マネーなんて存在しません、この国には。
理由はどうもクレジットカード会社にあるように感じてるんですけどね。二社独占で儲かってますから、新たな投資に対するモチベーションが低いんじゃなかろうかと。
マニュアルな手書きのサインをよりどころとするクレジットカードはリスクもそれなりに高いんですが、そのリスク分を手数料でまかなってしまってる。
こと決済についていうとアメリカは極めてレベルの低い国でして、そういう意味でスタバのこの全店舗水平展開は価値のあることじゃないかなと思いますね。
こういうシステムがもっと普及して、クレジット決済が減って手数料収入が減れば、クレジット会社も焦り始めるんじゃないでしょうか。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:45 PM |
October 4, 2010
インストアTVがうまくいっていない理由
日本では各社がこぞって導入しようとしているデジタルサイネージとしてのインストアTVですが、アメリカではウォルマート以外ほとんど見ることがありません。
このウォルマートも今年初頭にネットワークをバージョンアップする予定だったのですが、まったく音沙汰がありません。
その理由について、アメリカのメジャーな流通メディアは私の知る限りまったく説明していないのですが、広告業界のメディアがようやく書いてくれました。
In-Store TV Still Fighting for Respect
要点のいくつかをまとめておきます。
・回線の工事費などインフラへの投資が高く、広告でこれをまかないづらい。
・効果的なコンテンツの開発に誰も成功していない。
・成長を見込んで参入した企業のほとんどが失敗しこの取り組みに対する業界内のイメージが悪化してしまった。
インストアTVって可能性は感じるんですが、テレビをただ置いて、普通のコマーシャルコンテンツを流しているだけでは、ダメでしょうね。
私もウォルマート店内で、エンドに設置されているTVをしばらく眺めていたことがあるのですが、TVを見入って商品をカートに入れる人は皆無でした。
日本ではメーカーが店頭に小さなモニターを持ち込んでコマーシャルを垂れ流したりしてますけど、あれも設置から撤収までのすべてのコストを勘案したらほとんどペイしていないんじゃないでしょうか。
アメリカの小売企業ってこのあたり非常にシビアなんですが、一方日本の小売企業はこういう一見すると見栄えの良いものにころりとまいってしまう傾向が強いんじゃないでしょうかね。
これ、少々考えることもあるので、メルマガにでも書こうかと思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:11 PM |
August 31, 2010
[ステープルズ] キンドルの店頭販売を開始
オフィス専門ディスカウントストアのステープルズがこの秋からキンドルの販売を開始します。
店舗数は1550店舗強、取り扱いSKUは3つ。
これでアマゾンは、ターゲット1,743店舗と合わせて3,000以上のリアル店舗でキンドルを販売することになるわけです。
バーンズ&ノーブルのヌックは自店とベストバイですので、1,357+923=2,280店舗。
アマゾンに抜かれました。
ステープルズの強みはバーンズ&ノーブルやベストバイよりも小型で商圏が小さいところにありますね。ただオフィス用品というフォーマットで電子ブックリーダーが売れるのかどうか。
両社の販売チャネル競争が激しくなってきました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:07 PM |
August 17, 2010
[ベストバイ] ロケーションベースサービスの実験を開始
ロケーションベースサービスとは、GPSなどから得られる位置情報を利用した携帯端末によるサービスのことです。
これを利用したソーシャルサービスで有名なのがfoursquare、iPhoneのアプリで使うことができます。
アンドロイドにもアプリあるのかな。
ベストバイはこれを利用してプロモーションプログラムを開始すると数ヶ月前に言っていたのですが、とうとう始めました。
今日の段階で187店舗、10月1日までに70店舗追加して257店舗に水平展開するそうです。
システムはというと、店頭でアプリを起動するとすぐに認識されてキックバックと呼ぶポイントが加算される。これを溜めて後日値引きか商品券に変えることができる。
また特定商品に対する値引や、商品のバーコードを端末でスキャンすると特典がつくといったプロモーションがあって、レジでは自分の電話番号を伝えることで値引き精算が完了する仕組みだそうです。
特徴はGPSを使っていないことでしょうね。
精度の問題のようです。
それとアプリを起動するとすぐに認識する点、foursquareは一度チェックインする必要があります。
各店舗にシグナルを発信するデバイスを設置しているようです。
まだ実験段階ですが、もし使えるということになったら、おそらくFSPにもつなげていくんでしょうね。
アプリはiPhoneではすでに公開済み、アンドロイドはまもなく公開するそうです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:20 PM |
June 11, 2010
成長するMコマース
本日のWSJ誌がMコマースについての記事を掲載しています。メモ代わりに数値をここにまとめておきます。
・モバイルデバイスを使っての購買市場は昨年よりも1億ドル増えて年内に22億ドルに達する。これは2008年の5倍以上。
・モバイルデバイスを使用しての購買を除いたEコマース市場はモバイルよりも低い11%の成長率で1,448億ドルとなる。
・通常の小売市場の成長率は2.5%程度の見込み。
・現在およそ30%のリテーラーがMコマース用のサイトを持っている。
この8月にはホームデポがMコマースサイトをオープンさせ、買い物もできるiPhone用のアプリを投入するそうです。
iPhoneに代表されるスマートフォンの普及がこのトレンドを後押ししてますね。
携帯ドミナンスの日本もだいぶ変わってきているそうですから、Mコマースもこれから伸びて行くことでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:21 PM |
May 28, 2010
[アマゾン] iPad向けのアプリケーションを投入
アマゾンがiPad用で本を読むためのアプリを導入しました。全世界で使用可能、キンドルストアで公開している書籍を買うことができます。特徴は、最後のページ、ブックマーク、ノート、ハイライトを、キンドル、キンドルDX、iPhone、タッチ、マック、iPadといったデバイスでシンクロナイズされるところにあります。
つまりどのデバイスを使ったとしても、読むのを中断した最後のページが出てくる、というわけですね。
実はバーンズ&ノーブルもiPad用にアプリを提供しているんですね。iPhoneやブラックベリーに加えて、来月中にはアンドロイド搭載のスマートフォン用のアプリも投入するそうです。
このニュース、少し気になりました。
というのも、アマゾンはキンドル、バーンズ&ノーブルはヌックで、囲い込みを狙っていたわけですよね。目論見としてはiTunesとiPodのようなインテグラルな仕組みを作り上げようとしていた。
でも開放しちゃったわけですよ。
iPadがそれだけ強かったということかな。
アマゾンもバーンズ&ノーブルも、アップルが構築した大きな輪の中に溶け込むことを選んだというわけです。
でも、iPadと、キンドルと、ヌックの三者が共存できるんでしょうか。
興味津々です。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:16 PM |
May 20, 2010
[セイフウェイ] foursquareと提携してプロモーションを実施
今日はセイフウェイのニュースを二つほど。
まず一つ目。
昨日の株主総会でCEOのスティーブン・バードがプライシングについて言及しました。
「競合企業群より2%高かった価格を、メインとなる競合企業よりも安く設定した。また二番目に大きな競合企業より2%安かった価格を4%安くした」
この競合企業は"Conventional competitor"と表現してまして、どの企業のことを言っているのか、分かるようで分からない。伝統的なスーパーマーケットということならクローガーとスーパーバリュ、いつもの競合企業という意味ならウォルマートとクローガーということになります。
ただウォルマートよりも安くなるということは有り得ないので、おそらく前者でしょう。
ただどういう尺度なのかも分からない。セイフウェイの販売管理費率は25.3%でダントツに高く、20%を切っているウォルマートやクローガーよりも売価が安くなるということはありえませんので。
セイフウェイも他社同様に大きな値下げをしてますので、これをアピールしているものと思います。
二つ目はユニークなプロモーションの話。
ジオメディア、またはロケーションサービスと呼ばれているソーシャルネットワーキングサービスが最近注目を浴びています。GPSを使って、店舗や空港など"場所"で登録し(チェックインと呼ぶ)、そこにいる、またはいた人たちと何かを共有するサービスです。
最近急速に伸びているのがfoursquareというサービスで、iPhone用のアプリを使ってチェックインするといろいろな種類のバッジをもらえる遊びでなのですが、一つの場所で一番チェックインしている人はメイヤー(市長)という"栄誉"あるバッジがもらえます。
セイフウェイがこれを利用、自店内のスタバでメイヤーを持っている人にフラップチーノの1ドル割引を提供するというプロモーションを始めました。期間は6月28日までです。
店舗内スタバのメイヤーになると言うことは、セイフウェイ店舗に頻繁に来ていることを意味していますから、この人にプロモーションを提供するというのは理にかなっています。
このジオメディアとロイヤルティマーケティングを絡めると、いろいろな何かが起こりそうなんですよね。
ベストバイとメイシーズがこれを考えているようです。
ただジオメディアをプロモーションに実際に使うのはおそらくセイフウェイが最初の企業だと思うんですよね。
ということで記録として残しておこうと思いましてこのネタをエントリーしました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:16 PM |
May 3, 2010
[ターゲット] iPhoneアプリにスキャニングを装備
ターゲットがiPhoneアプリにスキャニングシステムを導入しました。アプリを起動して商品をスキャンすると、商品の詳細、レビュー、店頭での在庫状況、などが即座に分かる仕組みです。
またスキャンしたアイテムをリストとして保管しておくこともできます。
ターゲットアプリ
このシステム、どうやらRedlaserが技術を提供しているようなんですね。
これについては以前エントリーしました。
時代を感じるiPhoneアプリケーション
独立したアプリだったんですが、個別の小売企業ともパートナーを組み始めたということになります。
アマゾンのアプリで驚いたのが昨年初頭のことでした。店頭で目にした商品を検索するとレビューがあっという間に出てくる。以来、アマゾンが取り扱っている分野の商品については必要に応じて買う前に評判を必ず確認する習慣がついてます。
アマゾンはまだスキャニングには対応してないんですが、たぶん近いうちに出すでしょうね、これは。
ターゲットのアプリに進化を感じるのは店頭在庫に直結している点にあります。例えば、ターゲットのアプリを使って自宅で商品のバーコードをスキャンすると、店頭にちゃんとあるかどうかを確認できる。
店頭の実在庫をリアルタイムで把握するリアルタイムインベントリーができあがってないとできません、これは。
理論在庫ではだめでしょう。"理論"と"実"には必ず誤差が生じますから、お客からのクレームの元となります。
この分野、すごい勢いで進化してます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:29 PM |
December 20, 2009
時代を感じるiPhoneアプリケーション
今日はおもしろいiPhoneのアプリケーションを紹介します。名前はRedLaser、米国サイトでは有料アプリとしてしばらく1位の座にいる有名なものです。価格は1.99ドル。
日本語サイトでも購入可能なのですが、JANコードに対応していないので日本では使えません。
どういうアプリか、まずは動画をご覧ください。
以下、機能をまとめてみます。
◇高いスキャンの精度。もちろんかなり近づけないと読み取れないのですが、とにかくUPCであればまず問題はない。
◇即座に検索してネット販売で入手できるサイトを表示してくれる。
◇スキャンした商品をリストアップできる。リストをメールで送ることもできる。
◇万が一読み取れない場合のためにコードナンバーを打ち込む機能がある。
これには正直驚きました。
例えば家にあるアイテムをスキャンしておいて買い物リストを作れますね。いちいちメモに書き留める必要がなくなる。
それから買い物中にスキャンすることでネット販売との価格比較がすぐにできてしまう。
またレビューも見ることができますから、商品を買う前に評価を確認することもできる。
優れものです。
買い物という行為の根底を変えてしまいそうなポテンシャルを感じています。
当然これは一般消費者向けですが、これだけのスキャン精度があるならば、業務用も開発できるのかもしれませんよね。スキャンするとマスターデータを参照できてしまうような機能です。
iPhoneはセキュリティが甘いと言われてますが、この問題はすでに解決していると聞いてますから、不可能ではないでしょう。
JANコードに対応していないのが残念です。
日本の携帯ではQRコードを読み取る機能は一般に普及してますが、JANコードについてはあるにはあるけど普及はしていないという状況のようです。
外に開かれたiPhoneと、i-modeで内に閉じている携帯とは、こういうアプリの存在において違いが大きく出ますね。
<追記>
明日より一週間の休暇に入ります。気になるニュースはエントリーしようかと思っていますが、基本的にはお休みしますのでご了解ください。28日に戻ります。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:15 PM |
February 27, 2009
[プロクター&ギャンブル] ウォルマートの販促ディスプレーからRFIDを撤去
RFIDは商品やパレットに付けて動きを追うだけではなく、いろいろな用途で使うことが可能です。ここ数年使われ始めたのが、販促ディスプレーにつけて企画通りに店頭で展開されているかどうかをモニターするプログラムです。
業界誌が数日前に報じたところによると、P&Gがウォルマートに対して実施していたディスプレー用RFIDを撤去してやめたそうです。
理由は、店頭で人が動かない点にしびれを切らしたから。当事者たちではなく、関係者のコメントとして掲載されてます。
つまり、ウォルマートの店員が期待通りに動かなかったということを意味しています。
販促企画品が店頭で意図したとおりにちゃんと置かれているかモニターし、そしておかしいなと気づいたとしても、店頭で問題を修正する人がいなければ効果が出ない。いずれにしても最終的には人間が介在しない限り、技術の粋を尽くしたRFIDも"猫に小判"に終わるということです。
販促ディスプレーのRFIDによるコントロールはかなり有望なシステムだと私は思っているのですが、人を動かすことも同時に平行して取り組んでいかないと成功しないというわけです。
こういう最大手企業の最先端の取り組みと、失敗例を知ることができるということは、我々にとっては幸いと言うことができます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:25 PM |
September 4, 2008
[ウォルマート] スマートネットワークの導入開始
ウォルマートがインストアTVのネットワークを利用して本格的にコマーシャルを流し始めたのは99年のことでした。このアップグレード版であるスマートネットワークの導入をオフィシャルにリリースしました。数週間前から情報は出ていたのですが、公的な発表です。
バージョンアップのポイントが何かというと、モニターごとに異なるコンテンツを流すことにあります。各モニターへのデータの流れをインターネットプロトコルに変えたのが2006年、これによって技術的にはすべてのモニターに異なるデータを流せるようになった。
私は自分のセミナーで、たぶん近い将来すべてのモニターで異なるコンテンツを流し始める、日本の小売業も早急にベンチマークすべきだ、ということを言ってきました。でもただまだ先のことだろうと思っていたので、ちょっとびっくりしてます。
もう一つのポイントは、主要エンドにもモニターを設置して、流すコンテンツと販促商品とシンクさせることにあります。日本の場合、各メーカーがそれぞれバラバラに持ち込んでバラバラにコンテンツを垂れ流すというカオス状態となっていたりしますが、これをシステマチックに実現してしまうわけですね。さらに結果を評価する仕組みも作る。
ちなみにこれ、エンドやカテゴリーのロケーション管理ができてないと実現不可能でして、そういう観点からすると日本で同じことができる小売企業は希少と言えます。
約2,700店舗に設置されているトータル2万7,000個のモニターを集中管理する。2010年までに完了するそうです。
このシステムに興味をお持ちの二社からのご依頼で本件についてのレポートを書いたこともありますが、日本でもこれから少しずつ広がって行くことでしょう。デジタルサイネージ自体はすでに普及してますが、小売企業の一括管理下によるネットワーク化と、各モニターのコンテンツとプロモーション評価指標を連動させるということは、いかなる日本の小売企業もできてません。
アメリカでもこのレベルはウォルマートだけです・・・ウォルマートの進化は止まりません。
本件、書くことが多いので、流通eニュースにまとめようと思ってます。
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追記:クローガーがウォルマートを追ってます。ラルフスのデジタルサイネージをご参照ください。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:15 PM |
August 11, 2008
[データ漏洩] 小売企業によるディスクロージャー問題が浮上
先週、小売企業のネットワークに不正に侵入しクレジットカード番号を盗んだハッカー11人が米司法省によって告訴されました。盗まれた個人データはトータルで4,100万件以上という過去最大規模の情報漏えいケースなのですが、被告の11人のうちアメリカ人は3人だけで、あとはウクライナ、ラトビア、中国など世界中に散らばっている点が目を引いたものです。
さて、盗まれた小売企業は、TJマックス、BJ'sホールセールクラブ、オフィスマックス、ボストンマーケット、バーンズ&ノーブル、スポーツオーソリティ、フォーエバー21、DSW、そして外食のデーブ&バスターズの、9社でした。
今日付けのWSJ誌によると、このうちデータが盗まれたことをお客に知らせて警告するという情報のディスクローズを実施した企業は、このうちの、TJマックス、BJ'sホールセールクラブ、DSW、デーブ&バスターズの4社だけであることを俎上にあげています。
情報漏洩ケースは近年増加していて、企業に対して消費者に早急に警告を発することを40州が要求しています。
紙面を総合するに、今回残りの5社が動いていない理由は、漏洩したという確かな証拠がないということと、それによる被害が表面化していないことにあるようです。フォーエバー21は連邦関係者による通告を受けて内部調査をしたが、漏れたという確たる証拠はなかった、としています。
小売企業はどの時点で消費者に警告を発するべきなのか。
早ければ早いほど、カード口座をクローズするなど消費者は先手を打つことができるようになる。
でもディスクローズすることで信用ががた落ちになるリスクがある。
これはリスクマネジメントの領域でしょうね。
万が一に備えて、手順を考えておくべきなのかもしれません。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:28 PM |
June 27, 2008
[セルフサービス・キオスク] 3年後のトランザクション予想額は1兆7000億ドル
セルフサービス・キオスクとは、お客と店舗の間に何らかの機械(または端末)が介在してサービスを提供するシステム、とでも定義しましょうか。セルフレジがこれにあたりますが、空港やホテルのセルフチェックインもこれに含まれます。
たとえば先日訪問したボンズのザ・マーケットでは、サンドウィッチなどのホットデリを端末を使って注文し、出来上がりを待つというシステムを見ました。またドロシー・レーンもこのシステムの実験を始めると公表したばかりです。
これも、セルフサービス・キオスクとなります。
シンクタンクの予測によると、今年のトランザクション総額は6070億ドル、2011年には3倍近い1兆7000億ドルに達する見込みだそうです。このシンクタンクは昨年、今年は5億2500万ドル、2011年には13億ドルと予測していたので、大幅な上方修正となります。
ザ・マーケットで感じたのは、注文するのを待つのと、注文をしてから待つのとでは、お客の心理が違うのかもなあということでした。いずれにしても、混んでいるときは待たねばならないわけですから。
店員とお客の間の人的コミュニケーションの機会がどんどん減ってゆくことになるのですが、これを今の消費者が求めはじめている。
ただ、すっかりすべてなくなるわけではないでしょう。お客にとっては"買い方の選択肢"が増えることに意義があるわけです。店員や担当者と話をしながらゆっくりと注文したい、買いたい、という気分のときも必ずあります。
提供する側としては、"売り方の選択肢"をどう戦略的に選ぶかが、これから問われてくるのだと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 7:19 AM |
May 27, 2008
[RFID] 2013年には97億ドル市場に成長
RFID市場はこれからしばらく年率15%で成長を続け、2013年には97億ドル市場になるだろうというレポートが発表されました。レポートを作成したのはABIリサーチという調査会社です。
ウォルマートのサムズと独メトロによるコミットメントが、成長予測を強気にしているようです。
サムズのコミットメントというのは、これですね。
[ウォルマート] RFIDをアイテムレベルへ
このときの資料だと年内に12億ドルということでしたが、今回のレポートだと5年後には100億ドル近くまで市場が大きくなっているというわけです。
日本円にすると1兆円(1ドル=110円換算)を超えるということになります。
ハードルはまだまだ一杯ありますが、ゆっくりだけど確実に浸透して行くということだと思います。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:47 AM |
May 22, 2008
[グーグル] ドラッグストア大手と提携
グーグルがウォルグリーン、CVS、ロングスと提携しました。
グーグルヘルスという新たなツールをグーグルが開発、ドラッグストアでの薬歴やクリニックでの医療ヒストリーのインポートが可能というシステムで、三社でのデータをここに集約することを目的としています。
お客(または患者)が過去の医療行為を一つにまとめて管理できるというわけです。
このコンセプトはすごい。
薬歴ってドラッグストアごとにバラバラにばらけていて、もちろんいつも一箇所で処方してもらっていれば問題ないわけですが、引っ越して近くにいつものドラッグストアがないとか、いろんな事情もあるわけです。
そういうときに、薬歴をひとつにまとめることができれば、便利このうえない。
逆に言うと、薬歴を一箇所にまとめるというモチベーションがなくなるわけですから、ドラッグストアにとっては囲い込みの手段が一つ減るわけです。まだ詳細は分からないのですが、たぶん、患者の視点で考えると、こっちのほうが正しいと判断したんでしょうねえ。
さらに、薬歴だけじゃなくて、医療行為のヒストリーも管理できるところに驚いてます。
ドラッグストア企業のリリースを読むに、今まで分断されていた医療データを統合することが治療にも役立つ、ということを言ってます。
さて、ということで、早速試してみたのですが、グーグルヘルスは英語バージョンに新製品としてリストされていて(日本のサイトには当然ないです)、クリックして入ってみたら、ウォルグリーンやCVSだけじゃなくて、もうすでにいつくかリンク可能な医療組織があるということを知りました。
つまり今回は、すでに稼動しているシステムに、大手ドラッグストアが'とうとう'リンク可能とした、ということなんですね。
ネットファーマシーでアカウントを持っているウォルグリーンをクリックし、あとは画面の指示に従って行って完了、ほんの30秒ぐらいで登録終わりでした。
これは便利かもしれませんねえ。
かかりつけのプライマリードクターが参加してくれるとありがたいなあ。
これからのポテンシャルを感じたのでした。
グーグル恐るべし。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:11 AM |
March 25, 2008
消える生体認証決済システム?
支払いに指紋認証を使うシステムを提供していたプロバイダー、ペイバイタッチが昨年12月に倒産、システムの供給をやめることを先週発表しました。
すでに導入していた店舗数は600、クローガー、ジューエルオスコー、ピグリーウイグリーといったチェーンストアや、グリーンヒルズが採用していました。
倒産の理由は、資金繰りの悪化と現在の市場環境、ということになっているのですが・・・。
これ以上の原因については、説明されていないようです。
現実の話としては、システム上の未成熟によって認証のスピードが遅かった、ということがあるようです。だから、システムがもっと向上すれば解決する、生体認証の今後の可能性は否定しきれないという論調もあります。
何度も書いていることですが、個人的には生体データを提供するなんて絶対にしないと思っており、たぶん同じことを考えている人が結構いるんじゃないでしょうか。データが流出するという事件が現実に発生していて、100%完璧なセキュリティなどありえないという事実を鑑みると、そうそう簡単に普及するとは思えないわけです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:54 AM |
March 7, 2008
[ウォルマート] RFIDをアイテムレベルへ
来年の10月31日までに、デソト(テキサス州)という地域にあるサムズの配送センターに入荷するすべてのアイテムに、RFIDを貼り付けることをメーカーに義務付けることが明らかになりました。
アイテムレベルの前に、今年の10月にまずケース単位での貼り付けを完了するそう。アイテムベルも業界初ですが、ケースレベルでも業界に先駆けることになる。
また2月1日に執行された新ルールでは、パレットレベルにRFIDが貼り付けられていない場合、ひとつあたり2ドルのペナルティが課される。今年の秋までには同様のルールが配送センター4つに拡大され、09年1月31日には全配送センターに適用され、ペナルティはひとつ当たり3ドルになるそうです。
MWCの場合、お客が商品を手にする瞬間まで商品がパレットに乗ってます。メーカー出荷段階の荷姿のまま、お客に商品が提供される。
そして、取り扱いアイテム数が少ない、商品サイズがMWC用で大きくパレット上に乗っているアイテム数が相対的に少ない。
こんなことを考えると、普通のフォーマットよりもRFID化が楽だと言うことができそうですね。だからウォルマートはサムズから手をつけているのでしょう。
調査によると、RFID市場が年内に10億ドルを超えて12億ドルになるだろうと言う予測があります。これを引っ張ってるのが国防省とウォルマートなのだそう。
それと、RFIDタグがまだ高くてなかなか普及しないというジレンマがあるわけですが、トッププライオリティがコスト問題からイノベーションに移りつつあるとしてます。つまり、コストとういハードルはそろそろ越えつつあるというわけですね。
ゆっくりだけど、確実に進んでる、これがRFIDの進化の現状ということになりますが、とりわけウォルマートはその進化の波の先端に乗っかって進んでいます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:02 AM |
February 26, 2008
[クローガー] インストアTVネットワークを開始
KTVと呼ぶ店舗向けのTVネットワークの開始を発表しました。
○各リージョナル本社にスタジオを設置しブロードキャスト用のスタッフを雇う
○対象は社員、顧客、ベンダー、コミュニティ
○ライブ、またはオンデマンド形式、オリジナルのコンテンツを放映スケジュールに従ってブロードキャストする
○ポータブルカメラを利用して、例えば地域イベントを撮影するなどスタジオの外にも出てゆく
対象が4つある点がおもしろい。いろいろなテーマでコンテンツを作り流してゆくというわけです。あるときは売場にあるモニター向けかもしれないし、あるときはバックルームの店員向けかもしれない。
これからコミュニケーションツールとして映像がどんどん使われてゆくと思います。例えばイントラにしても、電話やメールに加えて映像をどんどん使ってゆく時代になるでしょう。そのために、リージョナル本社別にスタジオを作るという時代になってきている。
設置コストやデバイスなどトータルとしての管理費が安価になってきたというのもあるでしょうね。
ちなみにインストアTVで最も進んでいるのはウォルマートです。
もう一つちなみに、日本では各メーカーがモニターをバラバラに店内に設置しており、当然映像にも統一感がまったくなくて、それがどんどん増える傾向にあり、私は個人的に日本の店舗状況はカオス化しはじめているように感じてます。
ウォルマートやクローガーのように、そろそろ小売企業側がイニシアチブを取ってコントロールするときが来ているように思うんですが、どうなんでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:49 PM |
January 21, 2008
「アップルとモトローラの携帯ビジネス」Vol.12,No.04
アメリカ流通eニュース
無線でアクセス可能なデバイスを使って店舗への注文を可能とするシステムを、アップルがパテント申請しているようだ。携帯電話、PC、その他メディアプレーヤーなどの無線アクセス可能な小型デバイスを使って商品を注文し、店頭でそれを受け取るというシステムである。
昨年9月にアップルとスターバックスが協力し、店頭でBGMとしてかかっている曲を'Song of the Day'として、無料でダウンロードできるプロモーションサービスをはじめている。スターバックスは全店で有料の無線LANを提供しているのだが、iTunesストアからこの曲をダウンロードするときのみ無料でアクセスできる仕組みのようだ。
アップルによるパテント申請はこの成功を踏まえて、もう一歩先に行こうとするものである。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:59 PM |
January 4, 2008
[クローガー] インドに不動産事業で進出か
クローガーの幹部がインドでジョイントベンチャー設立を目的として複数の企業とコンタクトを取っていることを業界誌が報じました。クローガーの目的は不動産開発か購入にあるのですが、インド市場を総体として理解することも目的の一つであることを指摘しています。
とすると、小売事業による進出も視野に入れているかもしれないということですね。
アメリカのスーパーマーケットは、クローガー以下ほとんどの企業が北米以外のグローバル市場に興味を示してきませんでした。唯一の例外がイギリスに進出したホールフーズですがまだ出たばかり、食品リテーラーとしてはウォルマートとコストコが海外に出てますがピュアなスーパーマーケットではないです。大きなアメリカ市場だけで満足し切ってきたということじゃないかと思います。
アホールド、アルディ、デレーズ、そしてテスコと、アメリカには海外からどんどん流入してきていて、アメリカ企業はこの海外からの攻勢をずっと受けて立ってきただけだったわけでして、今回のニュースは彼らもようやく重い腰を上げたかという印象が強いです。今後に注目したいですね。
クローガーにはもう一つニュースがありまして、携帯電話と銀行口座をリンクさせテキストメッセージを利用しての決済のテストを開始するそうです。プラットフォームの名称はMocapay、同じ名前の会社が運営しています。仕組みは、買い物中にでも携帯からMocapayに携帯電話でPINコードをテキストメッセージとして送ると認証コードが返信され、これをレジで伝えて入力すると口座から引き落とされるということだそう。
Mocapayはすでに30社と契約しているそうです。
これ、ちょっと面倒っぽいですね。テキストメッセージを送り、受け取り、レジで申告するわけですから、日本の携帯電話を使った決済システムと比較すると工数がかなり多い。クレジットカード使用と比較しても、工数が多い。
総体としてアメリカのモバイルテクノロジーは遅れてますが、とくに決済メソッドの進化は遅いなあというのが、このニュースを読んでの印象でした。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:07 PM |
November 27, 2007
強気のサイバーマンデー
歳末商戦が本格的にはじまる先週の金曜日はブラックフライデーと呼ばれますが、週明けの月曜日はサイバーマンデーと呼ばれます。先週末リアル店舗に買い物に行った人たちが仕事に戻る月曜日からネットでの買い物を始める、ということから、こう呼ばれてます。05年にネットリテーラーの協会、Shop.orgが命名して普及しました。
まだ正確な数字は出ていないのですが、このShop.orgによる調査をベースとした予測によると、今年は昨年よりも1億ドル多い7億ドルを売り上げるのではないかということ。またShop.orgがCyberMonday.comという各社のプロモーションを一同にまとめて表示するサイトを運営していて、月曜日のビジター数が昨年の3倍の100万人を超えたそうで、これも強気の予測のベースとなっているようです。
この急増の要因の一つには、'月曜日だけ'という期間限定ネットプロモーションを実施する企業が増えた、ということがありそうです。
ちなみにウォルマートは今週だけの値下げプロモーションをネットで実施してます。
滑り出しはまずまず、いったところでしょうか。
ただ買い物が前倒しされているだけという気がしてならないのは私だけでしょうか。
失速しないといいのですが。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:10 PM |
August 29, 2007
独メトロが来年からRFIDを本格始動
独メトロが200店舗でのRFIDのテスト段階を終了し、サプライヤー650社に対して来年早々までのコンプライアンスを求めているそうです。
メトロによるこの要求は厳格で、実装できないサプライヤーに対しては追加のハンドリングコストを請求するそうです。
ただしパレットレベルで、アイテムレベルではないようですね。
このフルスケールのRFID化はウォルマートよりもかなり早いのですが、アナリストによるとこのメトロの動きが他の欧州リテーラーに影響を及ぼすのは必至で、来年早々には他企業も動き出すだすのではないかと予測してます。
ヨーロッパの動きが早いのは、アメリカと比べるといろいろな意味でのサイズがコンパクトだからでしょうかね。
ROIが本当に見込めるのかどうか。
大向こうを意識したスタンドプレーという見方もできる。
冷静に進捗をモニターする必要があるでしょうね。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:53 PM |
August 9, 2007
ウォルマートによるSNSプロモーション
ウォルマートがMySpaceに次ぐ米SNS大手のFacebookを使って、新学期セールの販促展開を始めることを明らかにしました。同社は一度オリジナルのSNSを立ち上げたのですが見事に失敗していまして、既存インフラを利用する戦略に変えたようです。
'Roommate Style Match'というグループをFacebook内に作り、参加者は質問に答えてゆくと最後に推奨商品のリストが出てくるという仕組みだそう。自社サイトとリンクさせ、ネットでも買えるし、'Site to Store'つまりネットでオーダーして店舗で受け取る、という選択肢もある。
Facebookは学生向けのSNSで、新学期セールで狙うべき層が集まっています。またティーンエージャーによるウォルマートに対するイメージは、決して悪くありません。
意外に高いウォルマートのブランドイメージ
そういう意味では、この取り組みは悪くない。Second Lifeに仮想店舗を作るよりはよほど効果があると思います。
10月31日までサービスを提供するそう。
結果が楽しみです。
>>SNSをご存じないかた、私が立ち上げた我が国流通業界初のSNS、R2Linkにぜひご参加いただき、体験してみて下さい。今のところオープン登録制です!!
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:06 PM |
July 24, 2007
ウォルマートがネット販売2.0へ進化
ネット販売2.0という表現は私が勝手につけた表現です。
今までのネット販売はいわばカタログだったわけですね。リテーラー側が提示し、お客が見て買う。情報の流れは一方通行でした。ところがアマゾンが、消費者に商品評価をさせてしまうシステムを作って成功してしまった。ユーザーがサイト構築に積極的に参加してしまうという意味で、ウェッブ2.0型の新しいパラダイムを作った。
つい最近まで、ネガティブな評価が増えるのを恐れて、大手リテーラーはこの仕組みを横目で眺めてきました。しかし、ぼつぼつと取り入れる企業が出てきて、うまくいってしまい、保守的な業界にも少しずつ浸透し始めています。
私の知る限り、ターゲット、ホームデポ、ロウズ、ウォルグリーン等が商品レビュー&レーティングのシステムをすでに取り入れてます。これに、ようやくウォルマートも重い腰をあげたということです。
この商品レビュー&レーティングのシステムについては、いろいろ分かってきていることがある。ポジティブな評価の方が多いこと、ネガティブな評価は潜在的な問題点を洗い出す有効なツールになること、評価を知ってからかうので返品が減ること、などですね。
実は現在東京にいるのですが、昨日の講演のテーマが『流通小売業界とウェブ2.0』、このあたりの話をさせていただきました。
ナレッジのあり方が劇的に変化しています。今まではつかむことができなかった情報を、ネットを使っていかに表出させてすくいだせるか、これがこれからのテーマとなっていくことでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:24 PM |
January 22, 2007
「TJマックスによるカードデータ漏洩ケースで思うこと」Vol.11,No.04
アメリカ流通eニュース
顧客のクレジットカード情報が不正アクセスによって大量に漏洩したことを、衣料のオフプライスチェーン最大手TJマックスが明らかにした。海外も含めて4000万人のデータが流出した可能性が高いという。アメリカの人口が3億人とすると、人口13人当たりに1人という数値である。小売企業からこれだけの顧客数のデータが漏れたケースは、私の記憶では希少だと思われる。
このクレジットカードに加えて近年問題化しているのは、プリペイド型のギフトカードだ。アメリカでは日本の商品券に代わる存在として完全に定着したが、こちらも比例して犯罪が増えているという。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:07 PM |
January 8, 2007
「レイバースケジューリング最適化システムの本質は?」Vol.11,No.02
アメリカ流通eニュース
我が国でレイバースケジューリング(LS)がブームになったのは80年代後半から90年代初頭にかけてであっただろうか。LSの本質とは小売の店頭作業に工業経営的な思想を持ち込むことであり、小売業を単なる商店から産業へと昇華させてゆく過程において不可欠の取り組みであったろう。
しかし、非常に大きな成果を上げたという話はあまり聞かない。
アメリカではこのLSをさらに一歩進めて、スケジューリング・オプティマイゼーション・システム(LS最適化システム)と呼ばれる自動算出システムの導入がここ数年盛んなのだと言う。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:03 PM |
December 25, 2006
「ウォルグリーンが水平展開を決めたRFIDの使い方」Vol.10,No.52
アメリカ流通eニュース
RFIDが脚光を浴びて久しいが、本格的に導入しようと積極的に動いているのはウォルマートだけで、ほとんどが日和見を決め込んでいる印象がある。私はとあるメーカーの方にウォルマートのイニシアチブについて聞いたことがあるのだが、RFID単体のコストだけではなく、その他すべてを勘案した総合コストという観点からは採算に合わず、ウォルマートに要請されているからつきあっている、という印象だった。
しかしウォルグリーンがまったく別の用途でRFIDの実証実験を行い、効果を確認し、5000店舗超への導入を決めたことを知った。販促什器のトラッキングである。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:57 PM |
November 6, 2006
ユニリーバのYouTube広告でウェッブ2.0の本質を知る
ユニリーバがYouTubenにダブのプロモーションビデオを掲載したのですが、170万人が見て、テレビのバラエティ番組などでも取り上げられ、大きな成果をあげたことをAdAgeが報じました。
アメリカ最大のイベントとも言われるスーパーボウルに広告を出す費用対効果と、今回の低コスト広告を比較すると、スーパーボウルを上回るROIをはじき出したと見積もられています。
キャンペーン名は"Campaign for Real Beauty"、ビデオのタイトルは "Dove Evolution"、です。
私がここで取り上げた理由は、これがウェッブ2.0時代の新しいパワーであることを、本サイトを購読していただいている流通人にも感じていただきたいからです。YouTubeって何なのか分からない人も多いと思うのですが、このユニリーバの成功例を見れば、流通人にも即座に分かっていただけることでしょう。
まずはとりあえず上記リンクでアクセスしていただき、どんなビデオなのかを見てください。
ブログは文章と写真による情報発信双方向コミュニケーションツールですが、YouTubeは映像による情報発信双方向コミュニケーションツールです。発信する情報を映像に置き換えるとYouTubeになるというわけですが、上手に作ると文章を写真を超えるものとなる。これを"Dove Evolution"は実践してみせたわけです。
このビデオクリップ(つまり情報)を見て、「ふ〜ん」と感じた人が100万人以上いた。この100万人は旧メディアによって「見せられた」100万人ではなくて、自分から「見た」100万人であることに大きな意義があります。つまり民衆によって膾炙されあぶりだされてきた情報であり、一方的に与えられた情報ではない。
そしてこの100万の「ふ〜ん」を作り上げるために大金を投じる旧メディアのビジネスモデルが、ウェッブ2.0によってガラガラと壊れつつあることを感じなければなりません。
今回の成功例は、表面的にはメーカーによる新しい時代の広告手法ということになりますが、本質的にはこれがウェッブ2.0のパワーと理解して欲しい。
小売業界でたとえるならば、「あの店ダメだね」とミクシーで書かれたら、それがネット上で一気に広まってしまうことがあり得る、というような説明なら分かりやすいでしょうか。もちろん逆もあり得る。
消費者が新しい評価システムを手にしたようなものです。
梅田望夫さんの言葉を借りると、ネットという「向こう側」で大きな革新が起きています。このことを、ユニリーバの成功例で流通業人もぜひ理解してください。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:54 PM |
September 14, 2006
ウォルマートがRFID店舗を拡大
年内に500店舗を追加して、トータルで1,000店舗超とするそうです。それとシステムはEPC Global Gen2のタッグに統一して行くそうです。
ウォルマートだけ一生懸命先を走って、あとはなかなかついてこない、という状況ですねえ。
最近おもしろい表現を読みました。「ウォルマートは業界を変えるだけではなくて、世界を変えてしまう」
あまりにもサイズが大きすぎて、イニシアチブが業界内だけにとどまらないということなのですが、だからバッシングの対象となるという文脈で使われていました。
RFIDもウォルマートがこれだけコミットし続けるとなると、他も追随せざるを得なくなってくるのかもしれないですね。でも基本的に、みんないまのところ遠巻きに眺めている印象です。
ついでながら、ウォルマートのGDSについてはあまりニュースになりません。こちらはウェッグマンズが走ってて、「ウェッグマンズによるGDSトライアルの成果」で書きました。8月にもウェッグマンズを主役として、FMI(食品マーケティング協会)とGMA(グローサリーメーカー協会)がからんだパイロットテストの結果が出てます。
RFIDとGDSは車の両輪でして、双方が一緒に進展してはじめて本当の成果が出てくるのです。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:22 PM |
August 14, 2006
「セルフレジのメリットとデメリット」Vol.10,No.33
アメリカ流通eニュース
アメリカではセルフレジを導入する企業が増えている。最初に導入に踏み切ったのはSM企業だったと記憶している。ウォルマートは数店舗での実験からはじめ、ネイバーフッドマーケットからはプロトタイプでの導入を開始し、現在ではスーパーセンターのプロトタイプもセルフレジつきである。
ウォルマートとSM企業以外では、ホームデポが導入を進めている。最近ではあいている通常のレジよりもセルフレジの方が多い店もあるくらいだ。
私は購入するアイテム数が少ない場合は迷わずセルフを使ってしまう。1アイテムのためにわざわざ人を煩わせるのが嫌だからで、結構重宝している。しかしながら、これから書き進めるように、まだまだ完成した技術とは言えないのである。
<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:08 PM |
July 29, 2006
ウォルルマートがニュースのRSS配信を開始
ウォルマートがニュース配信をRSSとしました。
私はウォルマートのプレスリリースを、同社のサイトで登録して自動配信してもらっていたのですが、突然RSS形式に切り替えるというメールが届いて、それ以来ブロードキャストがなくなりました。
指示に従ってサイトに行ってみると、すでにブログ形式をかなり取り入れて、情報の配信のしかたがかなり変化していることに気づきました。社員のブログもあったりして、業界では最も先を進んでいるんじゃないでしょうか。
同報メール(ブロードキャスト)がプッシュ型だとすると、サイトでの情報掲示がプル型、RSS配信はその中間と言うことができるでしょう。
受け手から見た場合、、RSSは情報の切れ端をまず見ることができて、どれを詳しく読むか取捨選択することができる。
これはいろんな意味で便利です。迷惑メールも含めて受信メールが幾何級数的に増えて、読まずに捨ててしまうメールが多い中、RSSで知りたいものだけを見ることができるというのは助かります。
また情報発信側としては、メールアドレスを登録してもらい、データベースを管理して・・・とコストがかかるブロードキャスト型よりも、RSS型の方が容易に仕組みを作れるメリットもあります。
例えばP&Gは商品のダイレクトな情報ではなくて、カテゴリー別にソリューション型の情報をすでにRSS配信しています。ストーニーフィールドという乳製品メーカーは、ブログ自体を持って情報発信しています。
ということで、RSSは情報発信手法として今後主流になって行くと思いますので、皆さんもそろそろ準備されると良いでしょう。
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投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:45 AM |
July 26, 2006
セルフレジは衝動買いを減らす
コンサルタント企業(IHL Consulting Group)の調査によると、セルフレジを使うお客は、普通のレジを使うお客に比べて、レジ周り商品の衝動買いの頻度が45%減るそうです。
アメリカではセルフレジは完全に定着し、ウォルマート、クローガー、ホームデポなど、かなり多くの企業が取り入れています。我が家近辺ではホームデポが導入しているのですが、私の場合、普通のレジに人が並んでいる限り、必ずセルフを利用しています。たかだか釘を買うのに、レジに並びたくない、というのがモチベーションですね。
もう一つ、子供がスキャンしたがるので、子供が一緒のときは、買い物中おとなしくしていたらセルフを使う、と子供と約束して使ったりしています。子供をおとなしくさせるために、セルフを使っているわけです(^^)
当然のことならが、急いでいる人がセルフを使うわけで、従ってレジ周り商品を衝動買いする確率が減ると言うのはかなりロジカルな話で、これを調査が実証したということです。
メリットもあるけど、デメリットもある。
例えばクローガーは、レジ周りにチキンの惣菜を置いたりして、視覚だけではなくて嗅覚に訴える、というような手法でこの問題を解決しようとしているのだそうです。
日本ではまだ実験段階に過ぎないと思うのですが、こんなデメリットもあると言うことは知っていて損はないでしょう。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:04 PM |
June 14, 2006
ウェッグマンズによるGDSトライアルの成果
ウェッグマンズがアクセンチュアの協力で実施していたGDSの実証実験の結果の一部を発表しました。
GDSとはGlobal Data Synchronization;グローバル商品マスター同期化のことで、製配販の三者が商品マスターをシンクさせることを言います。ウェッグマンズはウォルマートと並んで、この取り組みを先行させている企業です。
で、ご利益はというと・・・
・年間の配送コストが350万ドル節約
・在庫コストが100万ドル節約
・新製品導入時間が23%改善
・レジでのクーポンスキャンがはじかれる比率が40%削減
RFIDはGDSなくしては動かないので、双方は同時に取り組まなければなりません。
ただRFIDは製造時につけるタグのコストがかかりメーカーに負担がかかる仕組みでして、製配販に平等にご利益があるのはひょっとしたらRFIDよりもGDSの方じゃないかな、なんて最近思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 6:53 PM |
April 27, 2006
ブログ機能とショッピング
ホームページのブログ化プロジェクトを立ち上げてから9ヶ月がたとうとしています。オリジナルを作ったため、Movable Typeの勉強をしなければならず、いまだに悪戦苦闘しているのですが、かなり分かってきました(笑)
持っている機能もかなり把握できてきました。やっぱり使ってみないと分からないものですね。
このブログはもともとホームページを紹介しあうログとしてできたもので、これが発展して個人の日記として使っている人が多い。そういうものだと思っている人も多いことと思います。
しかしながら、特定の機能に注目するならば、いろいろなバリエーションをこれから考えていくことができると思います。
例えば私は主に情報発信の場として使ってますが、アーカイブとしても使い始めてます。つまり「あれ、何だっけ?」というようなときに、この自分のHPを開いて過去の記事を検索するときが増えてきた。
さて、ブログはRSSフィードという機能を持っています。
これ読んでいる方の中には、ヤフーなどのポータルに登録している人も多いと思うのですが、このRSSが使われているわけです。
これを小売業界で使うという話が出てきています。
つまり小売企業がブログ機能を使ったページを作り、例えば新商品情報などをRSSを使って発信するわけです。消費者は情報を自分で取捨選択できる。メール送信と違って、受け手が自分でコントロールできるところが優れている。
ブログ型を採用しているネット販売サイトはすでに増えてきていますが、小売業界でRSS機能が今後注目されるときが来ると思ってます。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:11 PM |
March 10, 2006
何でいまだに商品券なの?
この数年アメリカで完全に定着したのが、ギフトカードです。
機能は日本で言うところの商品券。
プラスティックのクレジットカードサイズで、レジでスキャンするためのコードが裏面に印刷してある。店頭においてあって、買いたいときはピックアップし、レジで清算するときにお金を支払い、これでアクティベートされて、以降支払った分をお金と同じように使うことができます。
もともと金額が決まっているものと(表にたとえば20ドルと金額が書いてある)、自由に金額を選べるものと、2つのタイプがあります。
またスターバックスのように、オンラインでお金を追加することのできるタイプもあります。
ほとんどの大手リテーラーはこの仕組みを導入してまして、ほぼ完全に定着しました。ドラッグストアやスーパーマーケットでも買えます。
一部のレストランや映画館チェーンも導入してます。
興味深いのは、他社のギフトカードを売っている小売企業が増えていることです。
たとえばセイフウェイ店舗で、ベストバイ、バーンズ&ノーブル、ベッド・バス&ビヨンドといった他社のカードが買える。
さすがに競合店のは置いてませんが。

(この写真はセイフウェイのトップエンドです。)
この場合、売った会社に手数料収入がはいります。
つまりベストバイのギフトカードを売ったセイフウェイに、いくらかの手数料が入る。
消費者にとっての利便性は、コンビニエンスです。
書籍のプレゼントを考えているときに、近所のドラッグストアで買い物のついでにバーンズ&ノーブルのギフトカードを買える。
企業側のメリットはいくつか考えられます。
①偽物の確率がゼロとなる(紙の商品券はコピーが容易)、②利便性アップでギフトカード需要が増える、③おつりがないのでその金額を丸々使ってもらえる、④'全国百貨店共通'といった汎用型ではないので売り上げが読める。
日本ではまだ商品券が主流です。
プリペイドカードが流通し始めてはいますがまだ限定的です。
他社のギフトカードを販売するという商習慣もない。
このアメリカ型のギフトカード、日本でも可能性があると思うんですけどねえ...
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 10:05 PM |
December 6, 2005
広がる処方薬の自動販売機

米国では処方薬をキオスクで受け取るシステムの実験が広がり始めてます。
自動販売機という表現はよくないかもしれませんが、とりあえず分かりやすくするために使いました。
写真はロングスに設置されたキオスクで、現在1店舗で実験中です。
ScriptCenterと呼ばれ、Asteres社という会社が運営してます。
カリフォルニア州ファーマシー委員会による認可が降りて、ウォルグリーンとセイフウェイも実験を開始するそうです。
仕組みは、まず氏名、住所、生年月日、自宅の電話を申し込み用紙に記入し、処方箋と一緒に提出します。
次回店舗に来て受け取るときはキオスクに行き、登録画面を選択し、処方せん番号と生年月日を入力、そしてIDとパスワードを発行してもらう、という手順です。
次回からは、パスワードを使ってキオスクで受け取ることになるわけです。
ただし、繰り返し処方(Refill)に限定され、要服薬指導、サイズの大きい薬、要冷蔵薬などは、キオスクを利用できません。
一方ニューヨークでは、デュエイン・リードが60店舗にキオスクをすでに設置してます。
こちらは処方薬引き渡し用ではなく、受け付け用で、双方向ビデオがついて、スキャナーがついて、これで処方せんを提出し、後日薬を送ってもらうか、店で受け取るか、という仕組みになります。
またマンハッタンのKマートもキオスクを実験的に設置しているようです。
この動きはすべて、高齢者の増加に伴って処方薬ニーズが高まること、しかし薬剤師は慢性的に不足していること、そして薬価削減によって処方薬が儲からなくなっていること、などを背景としています。
合理的ですよね。
我が国では、ドンキホーテが双方向ビデオを導入しようとして、猛反発を食らったことは記憶に新しい。
日本もこれから高齢者が増えて、しかし薬剤師が不足していて、環境は米国と一緒なのですが、しかし既得権を持った人たちが新しいイニシアチブをいっせいにつぶしにかかる。
いかにも日本らしい。
我が国でも面分業は確かに広がっているようですが、米国ではさらに一歩進み始めているという例を今日は引きました。
投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:01 AM |





