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January 13, 2012

[シアーズホールディングス] 大手ファクタリング企業が取引停止

ファクタリング最大手のCITがシアーズHとの取引に対するファイナンスを停止しました。最大手が引き上げた影響は大きく、シアーズの株価は一時6%も下げました。

ファクタリングとは小売企業とメーカーの間に立って、小売企業による商品の支払いを代行するビジネスです。ごく簡単に言えば短期ファイナンスですね。
例えば小売企業とメーカーの支払いタームが60日だとして、ファクタリング企業が30日でメーカーに支払い、小売企業はこのファクタリング企業に90日で支払うというような流れです。当然メーカーは短期金利を支払う必要があるわけですが、大手小売企業と取引したい中小メーカーがキャッシュフローを優先させたいときにこのシステムを利用することになります。
アメリカではごく当たり前の業界慣習です。

日本にも同じようなニーズは当然あるのですが、卸がバッファーになったり、銀行が直接ファイナンスしたりと、異なる仕組みでこのニーズを解決しているので、アメリカのファクタリングとまったく同じビジネスは存在しませんね。


このファクタリングの最大手が手を引くということは、シアーズの支払い能力に懸念が生じていることを意味しています。
キャッシュフローがかなり悪化している可能性がある。
今後予想されるのは、、中小ファクタリング企業も手を引くことと、メーカーがシアーズに対する支払いタームを厳しくすること(最悪はCOD)です。そしてこれがはじまって行きつくところは破綻ということになるわけですね。
負のスパイラルです。


昨日、ランパートが1億5,900万ドルを投じて、自分が所有する投資企業から株を個人で買ったようです。また市中からも1,200万ドル分の株を買ったようで、これはおそらく金融グループを安心させるためなのでしょう。


シアーズ、結構苦しそうですね。


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投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:18 PM |

December 29, 2011

[シアーズホールディングス] 歳末不振で100~120店舗を閉鎖

シアーズホールディングスが歳末の売上高不振で100~120店舗を閉鎖すると
発表しました。
シアーズとKマートの閉鎖店舗の比率はまだ分かりません。現在2,177店舗なので、全体の5%程度を閉める計算となります。


クリスマス日を最終日とする8週間の既存店売上高が、Kマート4.4%減、シアーズ6.0%減、全体で5.2%減だったそう。

すでに発表されている歳末期間の小売統計だと売上高は前年比でプラスとなっているので、同社のマイナスは目立ちます。2005年の統合以来マイナスを続けていますので、いつまで売上が落ち続けるのだろうというのが正直なところ。
ここまで落とし続けるというのは逆に難しいかも、とまで言いたくなる状況です。


シアーズとKマートを統合したのが現シアーズホールディングス会長のエドワード・ランパートですが、投資家としてのランパートは果たして正しい戦略を取っていると言えるのかどうか。
例えばダラーゼネラルはいま絶好調ですが、上場していた同社を買収し、立て直して再上場させたのは投資企業です。
両者を対比させるとその差が鮮明となりますよね。


このままだとおそらくさらに店舗を閉鎖せざるを得ないでしょう。
どんどん縮小均衡していくわけで、それに合わせて投資価値もどんどん減って行く。


シアーズホールディングスの迷走が続いています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:12 PM |

September 2, 2011

[シアーズ] クラフツマンをコストコで販売

シアーズが所有するハードウェアのPB、クラフツマンをコストコで販売開始することが発表されました。早ければこの土曜日にも店頭への投入を開始するそう。

シアーズはPBをすでにエースハードウェアで売っています。昨年から並び初めて現在は900店舗、今月中には1000店舗になるとのことです。

シアーズはPBを他の流通チャネルで販売する戦略を進めていて、ネット強化とPBが今この企業の中心戦略となってます。
エースに加えてコストコで販売し始めるとなると、チャネルの拡大はそこそこ成功しているとみていいのでしょうね。


でもこれでシアーズ本体の集客力は確実に落ちるでしょう。
いいのか悪いのか、判断が難しい戦略だと思ってます。

<追記>
来週一週間東京へ出張です。エントリーが少なくなると思いますがご容赦ください。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:40 PM |

June 3, 2011

[シアーズ] メーカーにダイハードをライセンス供与

シアーズがオート用品ブランドのダイハードを、ドーシー・インターナショナルという懐中電灯と電池のメーカーにライセンス供与しました。ドーシーはダイハードブランドの商品を小売企業に販売することが可能となります。

これがシアーズの考えていることなんですよね。
家電のケンモア、ハードウェアのクラフツマン、オート用品のダイハードを、他社で売りたい。ただしブランドのライセンス供与で商品そのものを製造し販売するというわけではない。

すでにクラフツマンの一部はエースハードウェアで販売しているそうなので、この戦略は少しずつ拡大しつつあるといったところです。


シアーズは衣料売場をテナント貸ししたいみたいなんですね。
ブランドを他社で売り、衣料売場は貸してしまい・・・

この企業にシアーズという店舗は必要なのだろうか?


トゥイッターR2Link

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:36 PM |

May 3, 2011

[シアーズホールディング] 相変わらず下げ止まらない既存店の売上高

先日久しぶりに店舗視察でKマートに行ってきました。もうこの5年ぐらいは行程の中にKマートを入れるということがなくなってしまったのですが、時間が余ったときにまれに行くことがあります。

正直に言うと、その昔の荒れ放題の時から比較するとかなり良くなってるんですね。改装すべき時期をとっくに過ぎてしまって店舗が痛んでいるというような課題はとりあえずおいて、商品の並べ方についてはかなり改善されて、店員のモラルが上がったのかなと思ってます。

でも数字がいまだ良くない。
明日株主総会があって第1四半期の見込みが出ていて目につきまして、エントリーしてみることにしたのですが、相変わらず下げてるんですね。

既存店成長率が連結で3.6%減、内訳はKマートが1.6%減で、シアーズが5.2%減。

昨年度は連結で1.6%減。


まあ、たしかに良くはなったけどでも繁盛する店ではないなというのは一目で分かるわけで、それが数値に表れてます。


興味があまりなかったのでエントリーしませんでしたが、昨年後半に新たにCEOを雇っています。この人の経歴がIBMやAvayaで、つまりテクノロジー系なんですね。
なんとなくやりたいことは分かるのですが、でもたぶん違うだろうなと。
小売ってのは、商品を売るのが楽しいと思える人でないとつとまらず、これは現場からトップまですべてに共通すると私は思ってます。


シアーズ/Kマートが本当に再生するときは来るんでしょうかね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:56 PM |

May 24, 2010

[Kマート] シアーズアウトレットと雑感

久しぶりにKマートのネタを。

シアーズアウトレット併設のKマート先々週、ラスベガスのトレーダージョーズに行った際、隣がKマートだったので久しぶりに訪問しました。
Kマートのために行くということはもはや無くなくなってしまって久しく、どこかに行くついでに訪問するしかチャンスがないのですが、Kマートの入っているショッピングセンター自体がもはやダメなのが多くて、他に行くついででも行く機会が最近はまったくありません。


シアーズアウトレット@Kマート久しぶりに訪問して驚いたのは、店の5分の1ぐらいの面積がシアーズのアウトレットとなっていて、大型のアプライアンスを中心にハードな商品が並んでいたことでした。
なるほど、空いたスペースを使ってこういう事もやっているんだと、ちょっとびっくりでした。

ついでながら店内は相変わらずダメダメで、Kマートの店頭エクセキューションはまったく上がっていません。
ただし衣料について言うと、日本のスーパーがやってるGMS型店舗のアパレルよりはプレゼンテーションはよほどいいんじゃないでしょうかね。Kマートについていろいろ言う人が多いけれど、それはアメリカ国内で比較したことなのだという認識は持つべきです。


さてこのKマート、最近いろんなことをやり始めてます。
一つ目はコインランドリー。買い物している間に選択しましょうという趣向。
二つ目はネットで注文して店頭でピックアップするというMyGofer。お店は倉庫としてリテールはしません。
三つ目は貴金属の買い取り、ゴールドとシルバーを買い取るというサービスなのですが、実際に取引するのは別会社で、売場に封筒を用意しているだけの模様。
四つ目はシアーズマーケットプレイス、アマゾンが開始してウォルマートも追随した、自社の傘の下で他社にも販売してもらうモデルです。

とまあ、いろいろやっているんですが、おそらくこの企業がやるべき事は店舗オペレーションの立て直しで、リソースは分散ぜずに一点に集中すべきだと思うんですけどね。


トゥイッターR2Link

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:06 PM |

August 31, 2009

[シアーズ] ビューティケア商品の販売を再開

シアーズがビューティケアの販売を開始します。すでに先週末に13店舗で導入済みで、これから徐々に増やしてゆくそうです。

シアーズは今まで何回かビューティケア商品を販売しているのですがすべて失敗していまして、今回は再トライということになります。失敗の理由はシアーズのハードなイメージにあります。アプライアンス、オート用品、ハードウェアと、シアーズが強い分野は全てビューティとは対極で、シアーズというブランドには"美"というものが入り込む余地がまったくないんですね。

これを打破するために、例えばソフターサイドシアーズというキャンペーンを昔実施したことは記憶に新しいですが、失敗しています。


さて、リリースを読むと、揃えるブランドが、ロレアル、メイベリン、カバーガール等と、すべてマスブランドなんですね。当たり前ですが、シャネルやディオールといったプレスティージブランドがシアーズに商品を卸すとは考えづらい。

このマス商品を商圏の大きなRSCで売る価値があるのかどうか。ドラッグストア、ディスカウントストア、そしてスーパーマーケットが取り扱ってますから、シアーズのビューティはディスティネーションになるとは考えづらく、とするとついで買いニーズということになってしまうのですが、果たしてそれで売れるのかどうか。

イメージチェンジして新たな市場を獲得したいという意図はよくわかるのですが、懐疑的に見ざるを得ないというのが現状です。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:24 PM |

December 3, 2008

[シアーズホールディング] 合併後四半期ベースで最大の赤字を計上

シアーズとKマートが合併して以来最大となる、1億4,600万ドルの赤字を第3四半期に計上しました。店舗閉鎖に伴う特別損失の計上と営業不振が理由として挙げられています。
売上高は8.3%減、既存店成長率は9%減でした。

最近Kマートの店舗を見ていないのですが、おそらくまったく改善が見られてないんでしょうねえ。
2月に辞任したCEOアルウィン・ルイスの後任もまだ決まってません。

こんな状況なんですが、5億ドルを上限とする株の買い戻しをやっていて、第3四半期には1400万株を買い戻したのだそう。
その正否は別として、資金の使い方に対する根本的な考え方が違うような気がします。

いまだ上向かないKマート/シアーズ、歳末商戦も苦戦しそうです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:04 PM |

November 17, 2008

[シアーズ] レイアウェイを20年ぶりに復活

シアーズがクリスマスシーズンに限定してレイアウェイをさせました。数週間前にKマートがレイアウェイをあらためて宣伝したところ受けがいいので、シアーズでも導入に踏み切ったとのこと。

レイアウェイは大恐慌時代にできたシステムで、日本語で言うと'お取り置き'ですね。前金を支払って商品を取り置いてもらい、お金を少しずつ支払い、完済した時点で商品を受け取れるというシステムです。
クレジットカードの代わりを果たして普及したのですが、カードがこれに取って代わった。

消えるレイアウェイ

ウォルマートは2006年にこのシステムをやめてます。Kマートはずっと残してきたのですが、景気の悪化で使う消費者が再び増えてきたということなんでしょうね。


シアーズとKマートの市場ポジションのようなものを感じるイニシアチブではないかと思い、エントリーいたしました。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 9:55 AM |

May 30, 2008

[シアーズホールディング] 第1四半期に5600万ドルの赤字を計上

売上高は対前年比で5.8%減、既存店成長率は8.6%減でした。
既存店成長率の内訳は、シアーズが9.8%減、Kマートが7.1%減。

赤字5600万ドルはシアーズとKマートが合併してから最大規模となるそう。
同社による今後の見通しコメントもネガティブで、良くなる雰囲気が感じられません。

ちょうど同じ日に、コストコが32%の増益、ビッグロッツが20%の増益を計上しているのと好対照でした。
ウォルマートもターゲットも景気悪化で落としているとは言うものの増収増益ですし。


フリーキャッシュフローが悪化しており、この傾向がもし続くと来年の初頭ぐらいにはベンダーがなんらかのアクションを起こす可能性がある、と指摘するアナリストが出てきました。そうなると、リネンズン・シングスのように連邦破産法・・・というようなシナリオも考えられないこともないのですが、その前にランパートが不採算店舗の売却などの何らかの手を打つでしょうね。
Kマートとシアーズの不動産価値はバイアウトのリスクヘッジですから。


これからさらにんどん縮小していくんだろうけど、どこで均衡するのかでしょうねえ・・・。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:36 PM |

April 22, 2008

[ウォルマート] 売上高米ナンバーワンをキープ

フォーチュン誌が恒例の売上高ランクを発表、ウォルマートは昨年に引き続き1位をキープしました。
ウォルマートは02年にトップとなり、一昨年の2006年に合併で大きくなったエクソンモービルに抜かれた時を除き、ずっと1位をキープしています。
業績は、売上高3787億9900万ドル(前年比7.9%増)、最終利益127億3100万ドル(前年比12.8%増)、でした。

本日の為替レートの1ドル=103円で日本円に換算すると、売上高39兆162億9700万円、最終利益1兆3112億9300万円、となります。103円というのは円高レートですので、生活レートにすると50兆円ぐらいの価値はあるんじゃないでしょうか。


参考までに、リストから小売企業を抜き出すと以下のようになります。

1、ウォルマート
2、ホームデポ
3、CVSケアマーク
4、クローガー
5、コストコ
6、ターゲット
7、ウォルグリーン
8、シアーズホールディング
9、ロウズ
10、セイフウェイ

分かっていたことではあるのですが、CVSが3位に躍進したのが目につきます。ウォルグリーンも7位で一つ順位を上げました。
CVSが入ってきたことで消えた企業がアルバートソンズ。スーパーマーケットが消え、ドラッグストアが伸びる。
日本のドラッグストア業界人にはぜひ夢を持っていただきたい。


10位以内に純粋な食品小売企業は2社だけですね。
一方日本のGMSの本質がスーパーマーケットであり、またコンビニの本質が外食(またはグローサリーストア)であることを考えると、日本とアメリカの大きな違いが見えてきますよね。
なぜアメリカではこうなったのかということについては講演やセミナーでよく話しているのでここではおきますが、なぜ日本ではそうなのかということは一考に価すると思います。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:05 PM |

January 28, 2008

「シアーズによる前代未聞のリストラクチャリング」Vol.12,No.05

アメリカ流通eニュース

 シアーズ/Kマート(正式名称はシアーズホールディング、以降シアーズ)がユニークなリストラプランを発表した。自社のオペレーションを5つに分けてカンパニー制にするのだという。例えば地域別に法人を立てるといった分け方はよくあるが、今回の同社のプランは根本的なスタンスが異なっていて、本当にユニークである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:02 PM |

January 22, 2008

[シアーズ] 部門の分社とホールディングカンパニー化

業績を落とし続けているシアーズホールディングが、ユニークなリストラプランを考えていることが分かりました。メジャーな各部門をカンパニー化し、それをたばねるホールディングカンパニー構造とするのだそうです。
不動産、ブランド、オペレーションビジネス(アプライアンスや衣料など)、オンライン、サポート(人事、マーチャンダイジング、他)、その他(カナダ)、と分け、それぞれを独立法人とし、独立採算制とする。詳細はこれから詰めてゆくようなので、分類方法は流動的で、それぞれの組織形態なども未定です。

組織の再構成という意味では、文字通りのリストラクチャリングですね。

目的はどうやら、シアーズとKマートの組織が硬直化していてどうにも動かず、どかんと大鉈を振るうことで活性化を試みるということのようです。また憶測に過ぎませんが、機能ごとに分けることで価値を見極めやすくし、ばら売りするということを会長のランパートは考えている可能性もあります。

シアーズはすでにブランドを昨年初頭の時点で証券化してます。このあたりからシアーズ/Kマートが持っている価値をバラバラに解体するということを考えていたように感じます。
ランパートという人の考え方は、ベースとなる発想の基本が異なるのでほんとうにおもしろい。どういう形態にするのか、リストラクチャリング後のばら売りはあるのか、そしてこれが業績にどう影響するのか、などなど、興味は尽きません。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:08 AM |

December 10, 2007

「シアーズホールディング、売れなくても強気な理由」Vol.11,No.51

アメリカ流通eニュース

 シアーズホールディングが先月末に発表した第3四半期の決算によると、売上高は3%ダウンの115億ドル、純利益高がなんと99%ダウンの200万ドルで、非常に大きな減益を記録している。既存店成長率はシアーズ4.2%減、Kマートが5%減だった。
 同社による説明は、競合要因、経済の不安定、暖かい気候でアパレルが売れなかったこと、これに加えて不動産景気の悪化が売上高の4割を占めるホーム関連部門とアプライアンスに影響を及ぼした、ということであった。
 このおよそ100%ダウンとうい数値は小売業としてはかなりのものだと思うのだが、リリースされたコメントを読むに、どうもオーナーのエディ・ランパートはどこ吹く風という印象である。
 資料をいろいろ読み込むに、どうやらこれには理由があるようだ。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 12:39 PM |

November 30, 2007

[シアーズホールディング] 第3四半期の純利益が99%ダウン

昨日発表された第3四半期の決算によると、売上高が3%ダウンの115億ドル、純利益高が99%ダウンの200万ドルで、大幅な減益となったことが分かりました。既存店成長率はシアーズが4.2%減、Kマートが5%減でした。

大幅減益の理由として挙げられているのは、競合、経済不安、暖かい気候によるアパレル売上高の不振、でした。加えて、不動産景気の悪化が売上高の4割を占めるホーム関連とアプライアンスに影響を及ばしたようです。


記録に取っていないので定かではないのですが、シアーズとKマートが一緒になってから、既存店がプラスになった四半期って、ないんじゃないでしょうか。ずっと縮小近郊を続けています。投資によって総体としての利益が上がったことはあっても、小売が利益に大きく貢献したことはほとんどない。

この状況で、レストレーションハードウェアに買収をもちかけるということをしているわけです。
ランパートの意図というか、ヨミは、我々には予測ができないところがあります。


アナリストの評価がおもしろい。
'シアーズの将来は店舗にお客を呼び戻せるかではなく、クレジット市場に大きく依存している'
これがシアーズホールディングの本質なんでしょうねえ。


>>来週は一週間日本に出張のため、エントリーが不規則となりますが、ご容赦下さい。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 8:06 AM |

November 21, 2007

[シアーズホールディング] レストレーションハードウェアの株を大量購入

シアーズホールディングがレストレーションハードウェアの株式の14%にあたる531万株を3、020万ドルの現金を投じて取得したことが分かりました。

レストレーションハードウェアとは、ホームファニッシングと一部のハードウェアを揃え、価格は高め、出店は主にモール内、というフォーマットです。しばらく業績を悪化させてきていて、バイアウト企業が買って非上場になることが今月初頭に決まっていたものです。
公開情報によると、シアーズは6月の時点で買収をもちかけ、しかし高い株価をオッファーしたバイアウト企業に決まった、といういきさつがあるようです。

シアーズによる株の購入がバイアウトにどう影響を及ぼすのか、現在行方に注目が集まっているところです。


さてこのディール、どういう意味を持つのか、考えるとおもしろいですよね。
シアーズはクラフツマンというハードウェアのPBを持ってますが、工具が中心で、レストレーションが持つファンシーなものとは異なる。前者が男性を市場としているとしたら、後者は女性。
例えば買収して、どうするのか。ランズエンドみたいに店内に売場を作るのか。
シアーズのイメージは良くなるかもしれないけど、レストレーションハードウェアのイメージは悪化するかもしれない。

Kマートを改装したシアーズエッセンシャルが、少しずつ変わってきているようで、ここにプレミアムカテゴリーとして売場を作る可能性もある。ターゲットがやってるスミス&ホーケンのような感じですね。

とまあ、いろいろ考えられるわけで、エドワード・ランパートの戦略ってやはりなかなかおもしろいです。


▼明日はサンクスギビング、アメリカでは週末にかけて4日間休日を取る人が多く、我が家も近郊に旅行に行きます。ということで、Retailwebはこれから2日間お休みします。アウトレットの混雑ぶりなどR2リンクにはエントリーするかもしれないので、チェックしてみて下さい。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 11:53 AM |

November 19, 2007

グローバルマーケターズ100社、06年度も1位はP&G

今年で21年目となるAdvertising Age社によるグローバルマーケターズ100社が発表されました。最低3カ国で営業している企業に限定したグローバルランキングです。

昨年のエントリーはこちら。
グローバルマーケターズ100社、1位はP&G

昨年のトップ100社による総支出は978億ドルで前年比1.1%増、その前の5.1%増から大きく落ち込んでいます。大手米国企業、具体的にはゼネラルモーターズやジョンソン&ジョンソンらによる支出カットが影響しているのだそう。

1位はP&Gが断トツで85億2000万ドル(前年比4.1%増)、6年連続の1位で、2位のユニリーバを大きく引き離しています。1位と2位の差が非常に大きく、大きなM&Aが2位以下の企業にない限りおそらくここしばらくは1位を維持することになりそうな勢いです。

小売業界では、シアーズホールディング31位、ウォルマート46位、アルディ81位、カルフール87位、イケア91位、がランクインしてます。このアルディ、広告とは無縁に見える企業なのでけっこう意外です。

日本市場だけに限ると当然自動車と家電メーカーが上位を占めるのですが、昨年いなかったセブン&I7位、イオン9位と、小売企業2社が顔を出しているのが印象的でした。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:10 PM |

September 4, 2007

シアーズ、40%の大幅減益

シアーズが第2四半期の決算で、40%の大幅な減益となることが分かりました。売上高は4%ダウン、減収減益です。
大幅減益の理由は、昨年同時期に金融事業で大きなゲインを計上していたからなので、小売事業がいきなり大きく傾いたというわけではないようです。

ただ既存店成長率は、シアーズが4.3%減、Kマートが3.8%減で、相変わらずマイナス成長。
シアーズとKマートが合併したのは03年のことですが、それ以来プラス基調になったという記憶がなく、たぶんそれ以前もしばらくはマイナスだったはずなので、とするともうかれこれ5年近くも既存店の売上高が落ち続けていることになります。

これで、営業を継続していること自体に、驚きを感じるのは私だけでしょうかね。

いちおう赤字ではない。

一杯売らなくても利益が出てれば良いという、小型のバリューディスカウントストア型の発想をオーナーのランパートは持っているふしがあり、だからOK、ということなんでしょうか。

この人は構想をいまだまったく語らず、両者がどうなるのか、ずっと不透明なままです。縮小均衡のままで行くのかな。

不振な決算を目にするたびに、シアーズホールディングがいったいどこに向かっているのか、いろいろ考えてしまいます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:42 PM |

May 14, 2007

「シアーズホールディングが志向する金融と小売のハイブリッドモデル」Vol.11,No.20

アメリカ流通eニュース

 シアーズホールディングが第1四半期の業績をリリースした。実はビジネスウィーク誌が先立つ4月に非常にユニークな金融戦略をテーマとして記事としていたのだが、この企業がやろうとしていることを理解するのは普通の小売業の視点では少々難しいということがよく分かった。
 業績と新たな金融戦略を考え合わせながら、シアーズホールディングの現状について書いておきたい。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 1:36 PM |

March 7, 2007

シアーズホールディングが増収増益で黒字を計上

シアーズが第4四半期と通年の業績を発表しました。通年で売上高7.9%増、純利益高73.7%増で、増収増益。とくに73.7%の増益が目立ちますが・・・。
既存店成長率はシアーズが3.7%減、Kマートが0.6%減、全体で3.7%減で、まったく良くない。増収増益の理由は、合併後の昨年からシアーズの売上高がすべて組み込まれたからのようです。
この企業は、いまだ再建途上なのです。

ただし利益を出し始めているという点には注目してよいかなと。オーナーのランパートは、売れなければそれなりの経費レベルにすれば良いと考えているフシがあり、その通りに実行しているのだと思います。
これだと最悪のケース、縮小均衡に陥っていくのですが、それでも良い、利益さえ出せれば、ということなのですね、たぶん。

これは決して一般的な商売人の考え方ではなく、金融人のランパートらしいのですが、上場企業は利益を出さなければならないという使命だけは少なくともきっちり果たし始めているという点において、たいしたものだなと思ってます。

シアーズホールディングの今後は、このまま小売業だけで行くのか、または他企業買収でコングロマリット化するのか、に注目です。個人的には後者だと思っているんですが・・・。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:02 PM |

September 19, 2006

エドワード・ランパートの次の一手は?

WSJ誌がエドワード・ランパートの次の一手についてを記事にしています。

実は一週間ほど前にホームデポの株式が高騰したのですが、ランパートが同社に資本参入するという噂が流れたからでした。WSJ誌によると、ギャップを買うという噂もあるらしい。
さらに、すでに5億6500万株を所有しているGMで、これから何をするのかという話題もあるらしい。通常ランパートは短期の売り買いをする人ではないので、これだけ買い増しているということは、何かを目論んでいるからだろうというのが、ウォール街のヨミのようです。

オートゾーンの30%、オートネーションの24%という、その他にも大株主となっている企業があります。

シアーズとKマートをてこにして、ホームデポを傘下に収め、そしてGMを手に入れる、ですか・・・まだ現実化したわけではないですが、こういう話が出てくること自体、たいしたものだなと。
ランパートという人物はやはりとてつもない人です。野次馬として、ほんとうに、次に何をするのか、楽しみです。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:32 PM |

September 11, 2006

「シアーズブランドのKマートでの拡販」Vol.10,No.37

アメリカ流通eニュース

 シアーズがハードウェアカテゴリーのプライベートブランド、クラフツマンを全Kマートで販売することを発表した。
 シアーズが持つトップPBをKマートで販売することは、両社合併によるシナジー効果として最も期待されてきたものである。しかしなにかとハードルがあるようで、遅々として進んでこなかった。ようやく実現されようとしているのだが、フラッグシップとも言えるアプライアンスのブランド、ケンモアが拡販する前に苦戦を始めていて、前途は相変わらず多難と言えそうだ。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:16 PM |

July 14, 2006

シアーズの副会長が退任、その退職金は...

シアーズホールディングの副会長、アラン・レイシーが今月末で退任することが発表されたのですが、退職金のトータルがすごい。なんと$50ミリオン、1ドル120円換算で60億円です(@_@)

彼は前シアーズのCEOだった人なのですが、シアーズホールディングとなってKマートとくっついた時点で取締役会副会長(日本語表現だと副議長?)となっていました。
このポジション、閑職でして、いわば窓際においやられたようなものなんですね。
これは、会長であるエドワード・ランパートの意図でした。

シアーズの前CEOアーサー・マルチネスが退任したときに、後継として目されたのがこのレイシーと、ポール・ウォルターズという人だったのですが、結局レイシーが継いだ。
この人は財務畑を歩いてきた人で、一方のウォルターズは商品部。そのときのシアーズは、利益の半分以上をクレジットカードビジネスが占めていた時代で、しかしリテールを何とかしなければならないというときで、どちらがCEOになるかでシアーズの考え方が分かる、と言われた。結局レイシーが選択され、ああやっぱりシアーズは信販業なんだなあと思ったものです。

そして結局この人は、物販を立て直すことができなかった。その後大株主だったランパートの強いプッシュでクレジットカード事業を売却し、そして合併し、必要とされなくなった、というストーリーです。

この人が、$50ミリオンですから。
ストックオプションの比率が大きくて、シアーズホールディングの株価は高騰してますから、まあ、分からないでもないですが。

ホームデポのナーデリも最近高級を批判されてます。

アメリカの企業統治の仕組みの一部が、壊れてしまっている気がするのは、私だけではないでしょう。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:33 PM |

May 30, 2006

ショッピング検索の1位はホームデポ

Nielsen//NetRatingsの調査によると、4月に使用されたショッピング用の検索キーワードの順位は、ホームデポ、ウォルマート、ターゲット、シアーズ、ベストバイ、の順番なのだそうです。

これは個人的にけっこう意外な結果なのですが、皆さんはどう思われますでしょうか。ウォルマートはアマゾンに次いで2番目のアクセス数だそうですから、検索でも上位に来るのは分かるような気がするのですが、ホームデポが1位ですか・・・。

ホームデポがオンライン/カタログ企業を買収」というタイトルで記事にしましたが、ホームニーズ領域はネット需要がやはり高いのかもしれませんね。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 8:43 PM |

February 23, 2006

シアーズエッセンシャルズの店名変更

シアーズが新フォーマットとして実験し、ほとんど失敗しているシアーズエッセンシャルズですが、シアーズグランドに店名変更されることが明らかになりました。
シアーズグランドとの境界線がないからという理由でして、つまりエッセンシャルズの基本コンセプトはグランドの縮小版なわけですね。
異なる店舗名を使うよりも、同じにしてしまったほうが、マーケティングやプロモーションの観点からはコストが低く済みます。

それと、5月を目途に14店舗を改装しててこ入れするそうです。

最近エドワード・ランパートの記事がフォーチュン誌に掲載されました。
Kマートとシアーズを合併させた若き投資家です;たぶん彼は今43歳、すでにビリオネアで桁外れの資産をすでに持ってます。

詳細は省きますが、再建に対する彼の考え方を誤解を恐れずにごく簡単にまとめると、売れなくても利益が出る仕組みを作ろうとしている、ということになります。
縮小均衡など意に介していない。

日本の場合、売上最優先ですから、彼のような発想はなかなか馴染まないだろうなと感じたのですが、過去のような右肩上がりの市場拡大がなくなった今、そういう発想が実は日本でも求められているのではないかと、思ったわけです。
日本の小売業は利益率が低すぎます。

投資家ランパートは、旧来の小売業が持っている常識論からまったく異なる視点でアプローチをかけている。
その成否は別として、こういう若い人がいて、巨大な小売企業の業務改革を引っ張っていることも、米国小売業界のダイナミズムの一つであると私は思っています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 2:58 AM |

December 8, 2005

シアーズエッセンシャルズ早くもペースダウン、次はシアーズ・インサイド

DSCF3030.jpg
シアーズエッセンシャルズとは、簡単に言うとKマートの店舗をシアーズに転換したフォーマットです。
死んでるKマート店舗を活性化する、モール内で冴えないシーアズを外に出したい、といった目論見で作られた実験フォーマットで、今年一年で50店舗をリモデルしました。

12月6日に発表された第3四半期の決算につけられたコメントで、会長のランパートは、実験結果はミックスで、来年からの出店計画を見直すとしました。

そりゃまあ、そうでしょう。

6月にグランドオープニングで店舗を見に行ったのですが、ほとんどショールームで、何の魅力もありませんでしたから。
マーチャンダイジングどうのこうの言う前に、店舗にまったく活気が感じられない。
売ろうという意欲が欠落している。
行き過ぎた経費削減が、縮小均衡に陥るという典型例です。

いきなり50店舗というのも、いただけませんでした。
あのウォルマートでさえ、ネイバーフッドマーケットはまず4店舗を作って、しばらく実験してましたから。
1店舗を作って、売れるのかどうか調整してから増やすのが常道でした。
会長のランパートが小売素人と言われるゆえんでしょう。

でもってかわりに、Kマート店舗にケンモア、クラフツマンやダイハードといったシアーズPBを導入する、'シアーズ・インサイド'戦略に切り替えるとのことです。
なるほど、マイクロソフトにインテル・インサイド、Kマートにシアーズ・インサイド、ですか(笑)

ちなみにシアーズ・ホールディング(業界ではKシアーズと呼ばれてます)、増収減益でした。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 3:37 AM |

October 17, 2005

シアーズが返品手数料プログラムを導入

シアーズが17日に、家電、ハードウェアツールについて、15%の返品手数料を課すことを発表しました。

アメリカでは無条件返品が当たり前だと思っている日本の方が多いようですが、何の条件もなく返品を受けるのはノードストロムだけでしょう。
DSでは少なくともレシートは必要だし、返品までの期間もある(カテゴリーによって期間は異なる)。SMもDgsも、たぶんいかなる小売企業も、返品には条件をつけています。

ベストバイは商品カテゴリーによっては返品に対して15〜25%の手数料を課しています。
また非常に細かい返品ポリシーがあって、ちゃんとサイトで公開もしています。

米国のすべての小売企業は、返品は無条件で受けるなんて、いったい誰がいいだしたことなんでしょうね。
木を見て森を見たつもりになっている人って、識者も含めて一杯いて、この識者が知ったようなことを言うものだから、混乱が生じます。困ったものだなと思ってます。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 4:02 AM |

September 12, 2005

シアーズの新人事に思うこと

シアーズが8日に新人事を発表しました。
KマートのCEOだったアイルウィン・ルイスがシアーズホールディングのCEOとなり、現在のCEOアラン・レイシーはCEOという名称がなくなって、もともと兼務していた取締役副会長のみのタイトルとなります。

レイシーはデイリージョブからはずされたわけで、降格人事であることは明らか。このままとどまるということはたぶんありえず、近いうちに会社を去るのではないでしょうか。
シアーズにおいてレイシーは過去大きな成果を上げて来ませんでした。合併してしばらく上級職においてからポジションからはずすという今回のステップは、たぶん規定路線だったような気がします。

ユニークなのは、ルイスは主に店舗運営をまかされるのですが、マーチャンダイジングをあのエドワード・ランパートが指揮するという点にあります。具体的には、マーケティング、マーチャンダイジング、デザイン、オンラインビジネスをランパートが仕切る。
ランパートは投資家であり、シアーズとKマートの合併の絵を描き、シアーズホールディングの大株主であるわけですが、この彼がリテールマネジメントの現場を仕切るというわけです。
お手並み拝見といったところです。

ちなみにこの点につきアナリストからはブーイングが出ていて、業績があまりよくなかったこともあり、株価が落ちました。

もう1つちなみに、ルイスは外食大手のヤム!ブランズからオペレーションの責任者として引き抜かれて来た人で、名経営者デイビッド・ノバックの薫陶を受けており、会長ランパートの期待もおそらくノバック的な風通しの良い柔軟な組織論の導入にあると思ってます。
単にオペレーションを知っているというだけではない点に、他の移籍型経営者との違いがあると思っています。

投稿者: 鈴木敏仁 日時: 5:07 AM |

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